4. 束の間の休息

転勤した5月も私に仕事はなく、以前の仕事の資料作りや勉強会の開催のための準備をしていた。九州時代の仕事についての問い合わせも時折来たがメールで返事をすれば良いレベルの案件であり、実質的にやることがなかった。単身赴任時代の職場へいく話が何度も出たがいつしかたち消えになった。

一緒に福岡からやってきたメンバは5人。そのうち年齢が近いもう1人も仕事がなくブラブラしていた。6月になると社内で暇だったメンバが、キャリアチェンジと称して、プログラム開発講習にでることになった。なんでもそれに出ると、助成金がもらえると。稼ぎのない人は全員受けることになった。

キャリアチェンジすれば仕事はあるとかいわれたが、結局仕事なんてなく、7月には第1回目の早期退職についての話があった。このときはまだ、俺が対象な訳ないよwwwwと思っていたんだからお目出度い。自分の立場を考えればリストラなんて十分ありえたのに。正社員だから安心してた部分もある。改めて自分の甘さに反吐が出る。

転勤してからは残業禁止、役職もとかれ地方手当も削減、などなどあり、手取りが激減。嫁からは「生活できないんだけど?」と泣かれながら切れられる。手取り30万以上だったのが20万代になったんだからそりゃすぐには対応できないわ。即私の小遣いはゼロになりました。それは就職した今でも変わりません(逆に俺個人の貯金を切り崩して昼飯、交通費、小遣いを出している状況。手取りが大幅に減ったからね…)。

会社はこうやって早くやめるようにダメージを与えていたんだろうな。今思えば戦略的に自発的にやめるように冷たくあたっていたんだと思う。上司もよそよそしいかったなぁ、振り返るとそう感じるよ。もう上のほうではそういう通達があったんだろうね。あー、思い返すと腹が立つ。

8月なると早期退職に応じた社員がどんどん姿を消していった。中堅の今後期待されている人からやめていくんだからね。また、貢献してきた重鎮も揃ってやめていったよ。それでもまだ俺は大丈夫だ、と無根拠に思っていたんだな。賢い人はここで再就職活動をひっそりと始めていたと思う。

俺はどうだったかというと、せっかく福岡から出てきたばっかりなんだし、娘も小さいしそんな社員を切るとか気の毒に思ってくれるだろうとか考えていたからね。甘いよね。会社にとってもれば地元の社員を優先したいし若い社員を残したいんだよ、なにせ給料が安いからさ。

8月も当然仕事はなく暇なので定時退社。頗る規則正しい健康的な生活だったので、痩せるためにジョギングを再開した。もともと90kgあった。一昨年一念発起して始めて、7kgぐらい痩せたところで単身赴任なっちゃって。生活リズムが一人暮らしだし忙しかったしで荒れてもとに戻っていたんだ。

今は室見川の近くで生活しているので、そこの河川敷でジョギングしているんだけれど、中部地方でも住居のそばに川があったので、そこでほぼ毎日朝早くか寝る前に走った。このときはまだそうだねぇ、86.7kgが最高だから3.3kg程度痩せたって事になるかな。